最近の使い捨てコンタクトの多くに使われている、シリコーンハイドロゲル素材。酸素をよく通し乾燥に強く、さらに汚れにくい、と良いことづくめに思えますよね。
しかし、今なおシリコーンハイドロゲル以外の素材のコンタクトもたくさん作られています。「もしかして何かデメリットがあるのでは?」と気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、褒められがちなシリコーンハイドロゲル素材のデメリットをあえて挙げてみます。同時に、そんなデメリットを克服するべく改良されたハイスペックなシリコーンハイドロゲルレンズもご紹介していきます。
汚れに強いとされているシリコーンハイドロゲル素材ですが、実は皮脂汚れは従来のレンズよりも付着しやすいのです。その理由は、素材が油脂分と馴染みやすいという性質を持っているから。これは、シリコーンハイドロゲル素材の最大のデメリットとしてよく話題に上がります。
メーカー側も当然このデメリットには気づいているので、改善すべく様々な開発を重ねてきました。そうしてついに、「油脂汚れに強いシリコーンハイドロゲル素材のレンズ」が作られました。それがクーパービジョンから発売されているバイオフィニティです。
バイオフィニティはシリコーンハイドロゲル素材の良いところはそのままに、汚れやすさを克服したコンタクトです。眼科などでも、花粉症がひどい方やドライアイの方などによく勧められます。2ウィークタイプでコスパが良い点も、コンタクトユーザーには嬉しいポイントですね。
シリコーンハイドロゲル素材のレンズは、従来のレンズに比べるとやや硬さがあります。この硬さに関しては、形を保つため扱いやすいという人もいれば、つけ心地が悪いと感じる方もいて、好みが別れるところです。
水分たっぷりのとろりとしたレンズが好みという方は、つけ心地に不満を感じるかもしれません。
ただしシリコーンハイドロゲル素材の中には、まるで高含水レンズのようなみずみずしさいっぱいのつけ心地を叶えた製品があります。”生感覚レンズ”でお馴染みのデイリーズ トータル ワンです。シュールなCMが印象に残っている方も多いですよね。
デイリーズトータルワンは、まぶたや瞳に触れるレンズの表面と、レンズの内部で水分量が異なるという、独特の構造のコンタクトです。「シリコーンハイドロゲルのレンズはつけ心地が悪い」というイメージのある方は、ぜひ一度試してください。そのつけ心地の良さに驚くはずですよ。
乾きにくく目に優しいシリコーンハイドロゲル素材、ぜひカラコンにも積極的に使ってほしいですよね。
しかしながら海外の一部の通販ショップで販売しているものを除き、シリコーンハイドロゲル素材を使っているカラコンは、現在非常に少ないです。「海外メーカーのカラコンはなるべく使いたくない・・・」というカラコンユーザーも多いと思いますので、見過ごせないデメリットだと言えます。
そんな方々にぜひ知っていただきたいのが、ラルムシリコンハイドロゲルダブルモイストUV シースルートープとエア オプティクス ブライト&カラーズという2つのカラコンです。
ラルムシリコンハイドロゲルダブルモイストUV シースルートープの方は、「Refrear」などを作っている日本のコンタクトメーカーが開発した、業界初のシリコーンハイドロゲル素材のカラコン。池田エライザさんがイメージモデルをつとめており、通販ショップではクイーンアイズでしか買えません。素材の長所を抜きにしてみても、瞳に馴染む繊細なデザインとアンニュイなカラーで特に大人の方から高い支持を集めています。
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もう1つのエアオプティクス ブライト&カラーズは、日本の大手コンタクトメーカーアルコンから発売されているシリコーンハイドロゲル素材のカラコンです。アウターリング、プライマリーカラー、インナーリングの3色を重ねたデザインで、立体感のある瞳を作れます。
新世代素材といわれるシリコーンハイドロゲル素材ですが、日々さらに進化を続けています。シリコーンハイドロゲル素材のレンズのデメリットを耳にして使うことを躊躇していた方も、今回紹介したハイスペックレンズをぜひ試してみてくださいね。